英語の五要素 文法

英文法にも種類がある

世間から嫌われている文法ですが、一口に「文法」と言われるものにも、実はさまざまなものがあります。

これを混同しているところに文法の重要性が誤解される原因があると私は考えています。

学校では文法を和訳や英作文、練習問等で勉強します。これが文法だと思っている方が多くいますが、これが誤解の原因となっています。

文法の意義について正しく理解するには、全く別の角度から文法を捉える必要があります。

大きく分けて文法には下記のような種類があります。

1.学問的文法

これは文法的知識のことです。「使えるか使えないか」ではなく、「知っているか知っていないか」で形容できます。

学校などで文法を勉強して、理解した段階がこれに当たります。理解はしているけど、実際に文章を読んでいる時や聞いている時、この文法の存在には気づくことはありません。

学校で勉強する文法は正にこれに当たります。この段階から更に上へ進めばいいのですが、文法の知識を詰め込むことで精一杯なので、結果として「文法は知っているけど会話の内容は理解できない」という人を大量生産する結果に陥っています。

2.受動的文法

これは「学問的文法」から一歩進んだ段階の文法能力になります。

この段階では、文章を読んだり聞いたりしている時、すぐにその文法の存在に気づき、理解できます。

「すぐに」という点がポイントです。立ち止まった状態で理解するのではなく、流れの中で理解できることを意味します。

これはさらに「意識的」、「無意識的」の二つに分かれます。インプットの量が増えるに従って無意識的に理解する部分が多くなり、処理速度が速くなります。

英語力が伸びれば伸びるほど無意識的理解の部分が拡大していき、いちいち文法の存在を意識することはなくなります。

3.能動的文法

「受動的文法」能力は、「読み」と「聞き」の際に必要になる文法能力です。しかし、この能力が高くても会話や作文の際に使えるとは限りません。「話す」と「書く」場合に必要になるのが、「能動的文法」能力です。

これも「意識的」と「無意識的」に分類できます。この能力もアウトプット力の上昇に従って「無意識的」部分が大きくなっていきます。

スポンサード リンク

4.試験文法

前出の3つは1つの系列となっていますが、この試験文法は別系列の能力になります。

この能力は各種語学試験に必要になる文法力で、試験の種類によって問われる面が変わってきます。

試験で高得点を取るには、その試験が重視する方面の文法力を伸ばす必要があります。

一口で文法と言っても、上記のようにさまざまな種類があるのです。